労働保険事務組合とは
中小企業の事業主団体が、その構成員である事業主の委託を受けて労働保険に関する申告・届出等の事務手続きを行うことについて厚生労働大臣(旧労働大臣)の認可を受けて、事業主に代わって手続きを行う団体を労働保険事務組合といいます。(労働保険徴収法第33条)
労働保険事務組合に事務を委託している全国の事業場は、約139万3千(平成31.3.31現在)を数えており、これは労働保険の全適用事業場数の約42.3%に及んでいます。
労働保険事務組合制度が、いかに中小企業の皆さんから支持されているかは、この委託実績が如実に示しています。
まだ委託をしていない事業主の方は、是非、委託をご検討なさって下さい。
金融・保険・不動産・小売業にあっては、50人以下の事業主委託できる事業主
- 卸売の事業・サービス業にあっては、100人以下の事業主
- その他の事業にあっては、300人以下の事業主
委託できる事務の範囲
労働保険事務組合が処理できる労働保険事務の範囲は概ね次のとおりです。
- 概算保険料・確定保険料などの申告及び納付に関する事務
- 保険関係成立届、任意加入の申請、雇用保険の事業所設置届の提出等に関する事務
- 労災保険の特別加入の申請等に関する事務
- 雇用保険の被保険者に関する届出等の事務
- その他労働保険についての申請、届出、報告に関する事務
- 一般拠出金等の申告及び納付に関する事務
(注)
なお、印紙保険料に関する事務、労災保険及び雇用保険の保険給付に関する請求等の事務、雇用保険の雇用安定事業、能力開発事業に係る事務は委託事務の範囲から除かれています。
事務組合制度利用のメリット
社長さんや個人事業主の方も事務組合制度を利用すれば労災保険に加入できます
社長さんや個人事業主の皆さんは、どうせ自分は労災保険の対象外だとあきらめていませんか。
「そんな制度があったのか」では遅すぎます。
労災保険の特別加入制度について
労災保険に加入することができない事業主、自営業者、家族従事者その他「労働者」でない方にも、その業務の実情、災害の発生状況などからみて、特に労働者に準じて保護することが適当であると認められる一定の方に対して特別に任意加入を認めているのが、特別加入制度です。
特別加入制度には、この他に、海外派遣者・一人親方等、特定作業従事者を対象としたものがあります。
金額にかかわらず、概算保険料を3回に分けて納付できます
労働保険の概算保険料は40万円以上でなければ分割納付できないことになっていますが、事務組合に委託することにより、金額にかかわらず分割納付することができます。
手続きの時間や労力が減らせます
忙しい現在、監督署や職業安定所に行って手続きをする時間や労力が大変と思っていませんか?
事務組合に事務を委託するとほとんどの事務手続が電話やFAX、郵便などで済んでしまいます。